method

何かを作る時に、規則を用いる。ということはよくやります。
そこで規則そのものに着目し、従来にない表現を考えようというのが
最近取り組んだ課題です。

例えば一日を12に区切り、1時間ごとに5分の映像を撮る、という規則を
作ったとします。とすると一日中起きていないといけないとか、
夜は暗いので映像の半分は人工の光だったり暗い画面にならざるをえない、
ということが起きます。

規則自体が新しいとか独自であるということも勿論面白さに関わってくる
のですが、何よりこの規則で動く時の作者の心理状態というものがかなり
影響するので、出来上がりは独特の緊張感を持っていたりします。

川の中で撮影しなきゃならない、とか規則に従うとNY行かなきゃなら
ないんだけど、とかこういうアプローチでないと起こらないような事件
が起こります。するとそういう事件に対して意識的にせよ無意識的にせよ
反応を返す自分がいて、今までの自分とは違った一面が見えてきます。
規則と自分の連鎖反応によって作品が立ち上がっていくプロセスは、
日常に居ながらにして非日常を体験できるいい方法だと思います。

今後もっと掘り下げて考えていこうと思います。