月曜日, 12月 26, 2005
月曜日, 12月 19, 2005
soundscape resume
サウンドスケープに興味を持っていた頃(今もありますが)
に作ったレジュメです.
鳥越けい子さんの「サウンドスケープ[その思想と実践]」とか
マリー=シェーファーの「世界の調律」あたりの超メジャー
どころを参考にwebの資料などを織り交ぜて.
---------
サウンドスケープ概論
サウンドスケープとは
sound[音]+scape[眺め]
カナダの作曲家マリー=シェーファーが考えだしたコンセプト
『世界の調律』
日本では鳥越けい子が有名
http://www.keitori.net/
高橋悠治が最初に紹介
日本サウンドスケープ協会
http://www.saj.gr.jp/index.html
サウンドバム
http://www.soundbum.org/
・西洋近代の音楽芸術制度の問い直し
・サウンドスケープ概念から環境を理解する
・サウンドスケープデザインの展開
騒音と楽音
コンサートホールの誕生による外と内の壁
マリー=シェーファー作品
『星の王女』ハートレイク,日の出の時間帯に上演
『月を授けられる狼』一年に一週間,共同生活をしながら作曲
衣装作り,食事もプロジェクトに含まれる
音楽作品→社会,環境的コンテクスト
近代芸術...自己完結した閉じられた自律的存在
環境芸術...作品及び芸術行為を通じて人々とその周囲の
環境とに積極的な,新たな関係を生み出そうとする
音の風景を聴く
体験的,実践的アプローチ
聴こえた音を書き出す,人工の音と自然の音を分類する,
音聴き歩きなどによって
「多様な聴き方の発見」「他者の理解」
分析的アプローチ
サウンド...認識・把握の単位となる個別の音
サウンドスケープ...個別の音が組み合わされた音環境全体
音を発生の際の様々な文脈から抜き取り,純粋に音響的な対象として
捉える→「音響体=サウンド・オブジェクト」
語源:オブジェソノール(仏)
音響学,音声学の領域で物理的特性を数量的に分析して
グラフに落とす,スペクトログラフで表す,など.
ある音をそれを含む環境の中で,あるいは環境全体の
コンテクストで捉える→「音事象=サウンド・イヴェント」
音をどのように表記するか,は音をどのように把握し理解するか
ということと表裏一体.→ソノグラフィー
ex.等音圧地図...等高線を環境音の音圧レベルに用いる.
他にはプロフィール地図,イベント地図等
音楽は本来,耳から耳へと伝えられる「口承/口頭文化」
「記譜法」を導入している音楽はひとにぎりで,いかに
パラメータを抽出しようとも実際の音を聴く場合の実感を
表すことはできない.とはいえやはり,伝承,分析,新たな音や
楽曲の計画に有効な方法である.
地と図
基調音...音楽用語で「主音」,視覚的知覚では「地」,
調性音楽での楽曲の調性にあたる.
「意識的に聴かれる必要はないが決して見逃せない音」
ex.海,川,林,アスファルトの靴音など
信号音...「図」として意識的に聴かれる全ての音
音響的な通信や警告のシステム
ex.汽笛,霧笛
視覚と同様,音の内容ではなく聞く人の意識との関係で
決定される
標識音...サウンドマーク,「ランドマーク(陸標)」に由来.
特定のサウンドスケープを「顕著に特徴づけ,その音響的生活に
独自性を与えるもの」,「その共同体の人々によって特に尊重
され,注意されるような特質をもった音」
聖ロザリー教会の鐘,九時の大砲など
「保存」の対象になりやすい.
産業革命以前以後
以前...呼び売り屋,大道音楽家,乞食,行商人の歌,夜警の歌
労働のリズムと人間の呼吸が一致していた.手や足の習性.
以後...平坦な線,持続の感覚がなく,超生物的
ドローン(東洋における瞑想,反知性的な麻酔薬)
ドプラー効果(産業革命後に目立つようになり,発見される)
何がドプラーの耳を引きつけたか?
列車かどうかは定かではないが,実験に使用されたのは有名である.
騒音は権力
工業国で聴力障害で真剣に考えられるようになったのは1970年頃.
何故これほどまでに時間がかかったか?
主観的印象が客観的根拠をもつか確認の手段がなかった.
デシベルが音圧レベルを明確に立証する手段として広まったのは
1928年.
大きな騒音は恐怖や畏敬を呼び起こす
ex.雷鳴,火山,嵐,教会の鐘,パイプオルガン
神から聖職者,産業家,放送業者,飛行家
検閲を受けずに最大の騒音を出せる権威をもっているということが
本質.より広い音響空間を支配できる→帝国主義的
電気革命
パッケージ化し蓄える技術の発見
元のコンテクストから切り離す
音分裂症(スキゾフォニア)
テープレコーダーで音響体を自由に切り貼り
マルチチャンネルシステムで音事象をシミュレート
音響空間の携帯化
ラジオの超現実的サウンドスケープ
クロスフェード,ダイレクトカット,ミュージックアンダー
めったに聞けない音響効果ー沈黙
音の壁...音鎮痛剤→ムーザック産業
起源はサティ「家具の音楽」
図を地へ.
ルイジ・ルッソロ「騒音の芸術」
図と地の反転
ケージがコンサートホールの扉を開き,
デュシャンが便器を展示.
ミュージック・コンクレートでいかなる環境音も使用可能に.
電子音楽の発展でサイレンや機械音の区別ができなくなる.
音楽と環境音の境界が曖昧に.
根源音,中心音
それによって他のあらゆる振動が測られる,中心となる音
全音階的,旋法的音楽においては,基礎音もしくは主音
電気時代においては,共振周波数
電灯,アンプ,発電機まで,倍音とともにあらゆる電気機器
の作動に伴って聞こえる
60ヘルツ...Bナチュナル
50ヘルツ...Gシャープ
最もリラックスした状態で自分の存在の中心から自然に湧き上がって
くるように感じられる音と歌うように,というとこの音になる.
スウェーデンのスクルーヴ
Gシャープを根音とする長三和音を形成し,通過する列車の
Fシャープ音によって,属七の和音へと転換する.
街がメロディーを奏でる(超素敵!)
電車の音とジャズ,ロックの類似
録音技術による作曲への影響
音楽には冗長性が必要
モーツァルトの主題の反復
シェーンベルクの非再帰的な形式の流行とレコードの
商業的成功と同時期
音楽が今日の大多数の人間にとってもはや精神のアンテナとして
機能せず,未来の衝撃に対する感覚的な鋲や安定装置として機能
している
関係性のデザイン
ある音が騒音であるか否かは,周囲の環境との関係性,その音を聴く
人々や社会との関係で決定される.
音環境デザイン
音に対して特に新たなものを付加しないゼロのデザイン,
不要な音を削除するマイナスのデザイン
ex.木の葉のざわめきを保全するために木を保全する
→「デザイン活動」そのものの意味の拡大
きっかけをあたえること
音の風景を生きる
コンサートホール内の音にのみ,美的な感性を働かせ,
その外側の音には充分な注意を払わなかったことが,
現代社会における音環境の荒廃を招いた,という主張.
建築内部と外部の関係性にも当てはまる.
特別新しいものが生まれてくるわけではないかもしれないが,
分断してきた過程で取り落としてきたものが何であったのかを
知ること,そしてそれらを再び新しい形で取り戻していくことが
できるだろう.
sonic city
http://www.viktoria.se/fal/projects/soniccity/
に作ったレジュメです.
鳥越けい子さんの「サウンドスケープ[その思想と実践]」とか
マリー=シェーファーの「世界の調律」あたりの超メジャー
どころを参考にwebの資料などを織り交ぜて.
---------
サウンドスケープ概論
サウンドスケープとは
sound[音]+scape[眺め]
カナダの作曲家マリー=シェーファーが考えだしたコンセプト
『世界の調律』
日本では鳥越けい子が有名
http://www.keitori.net/
高橋悠治が最初に紹介
日本サウンドスケープ協会
http://www.saj.gr.jp/index.html
サウンドバム
http://www.soundbum.org/
・西洋近代の音楽芸術制度の問い直し
・サウンドスケープ概念から環境を理解する
・サウンドスケープデザインの展開
騒音と楽音
コンサートホールの誕生による外と内の壁
マリー=シェーファー作品
『星の王女』ハートレイク,日の出の時間帯に上演
『月を授けられる狼』一年に一週間,共同生活をしながら作曲
衣装作り,食事もプロジェクトに含まれる
音楽作品→社会,環境的コンテクスト
近代芸術...自己完結した閉じられた自律的存在
環境芸術...作品及び芸術行為を通じて人々とその周囲の
環境とに積極的な,新たな関係を生み出そうとする
音の風景を聴く
体験的,実践的アプローチ
聴こえた音を書き出す,人工の音と自然の音を分類する,
音聴き歩きなどによって
「多様な聴き方の発見」「他者の理解」
分析的アプローチ
サウンド...認識・把握の単位となる個別の音
サウンドスケープ...個別の音が組み合わされた音環境全体
音を発生の際の様々な文脈から抜き取り,純粋に音響的な対象として
捉える→「音響体=サウンド・オブジェクト」
語源:オブジェソノール(仏)
音響学,音声学の領域で物理的特性を数量的に分析して
グラフに落とす,スペクトログラフで表す,など.
ある音をそれを含む環境の中で,あるいは環境全体の
コンテクストで捉える→「音事象=サウンド・イヴェント」
音をどのように表記するか,は音をどのように把握し理解するか
ということと表裏一体.→ソノグラフィー
ex.等音圧地図...等高線を環境音の音圧レベルに用いる.
他にはプロフィール地図,イベント地図等
音楽は本来,耳から耳へと伝えられる「口承/口頭文化」
「記譜法」を導入している音楽はひとにぎりで,いかに
パラメータを抽出しようとも実際の音を聴く場合の実感を
表すことはできない.とはいえやはり,伝承,分析,新たな音や
楽曲の計画に有効な方法である.
地と図
基調音...音楽用語で「主音」,視覚的知覚では「地」,
調性音楽での楽曲の調性にあたる.
「意識的に聴かれる必要はないが決して見逃せない音」
ex.海,川,林,アスファルトの靴音など
信号音...「図」として意識的に聴かれる全ての音
音響的な通信や警告のシステム
ex.汽笛,霧笛
視覚と同様,音の内容ではなく聞く人の意識との関係で
決定される
標識音...サウンドマーク,「ランドマーク(陸標)」に由来.
特定のサウンドスケープを「顕著に特徴づけ,その音響的生活に
独自性を与えるもの」,「その共同体の人々によって特に尊重
され,注意されるような特質をもった音」
聖ロザリー教会の鐘,九時の大砲など
「保存」の対象になりやすい.
産業革命以前以後
以前...呼び売り屋,大道音楽家,乞食,行商人の歌,夜警の歌
労働のリズムと人間の呼吸が一致していた.手や足の習性.
以後...平坦な線,持続の感覚がなく,超生物的
ドローン(東洋における瞑想,反知性的な麻酔薬)
ドプラー効果(産業革命後に目立つようになり,発見される)
何がドプラーの耳を引きつけたか?
列車かどうかは定かではないが,実験に使用されたのは有名である.
騒音は権力
工業国で聴力障害で真剣に考えられるようになったのは1970年頃.
何故これほどまでに時間がかかったか?
主観的印象が客観的根拠をもつか確認の手段がなかった.
デシベルが音圧レベルを明確に立証する手段として広まったのは
1928年.
大きな騒音は恐怖や畏敬を呼び起こす
ex.雷鳴,火山,嵐,教会の鐘,パイプオルガン
神から聖職者,産業家,放送業者,飛行家
検閲を受けずに最大の騒音を出せる権威をもっているということが
本質.より広い音響空間を支配できる→帝国主義的
電気革命
パッケージ化し蓄える技術の発見
元のコンテクストから切り離す
音分裂症(スキゾフォニア)
テープレコーダーで音響体を自由に切り貼り
マルチチャンネルシステムで音事象をシミュレート
音響空間の携帯化
ラジオの超現実的サウンドスケープ
クロスフェード,ダイレクトカット,ミュージックアンダー
めったに聞けない音響効果ー沈黙
音の壁...音鎮痛剤→ムーザック産業
起源はサティ「家具の音楽」
図を地へ.
ルイジ・ルッソロ「騒音の芸術」
図と地の反転
ケージがコンサートホールの扉を開き,
デュシャンが便器を展示.
ミュージック・コンクレートでいかなる環境音も使用可能に.
電子音楽の発展でサイレンや機械音の区別ができなくなる.
音楽と環境音の境界が曖昧に.
根源音,中心音
それによって他のあらゆる振動が測られる,中心となる音
全音階的,旋法的音楽においては,基礎音もしくは主音
電気時代においては,共振周波数
電灯,アンプ,発電機まで,倍音とともにあらゆる電気機器
の作動に伴って聞こえる
60ヘルツ...Bナチュナル
50ヘルツ...Gシャープ
最もリラックスした状態で自分の存在の中心から自然に湧き上がって
くるように感じられる音と歌うように,というとこの音になる.
スウェーデンのスクルーヴ
Gシャープを根音とする長三和音を形成し,通過する列車の
Fシャープ音によって,属七の和音へと転換する.
街がメロディーを奏でる(超素敵!)
電車の音とジャズ,ロックの類似
録音技術による作曲への影響
音楽には冗長性が必要
モーツァルトの主題の反復
シェーンベルクの非再帰的な形式の流行とレコードの
商業的成功と同時期
音楽が今日の大多数の人間にとってもはや精神のアンテナとして
機能せず,未来の衝撃に対する感覚的な鋲や安定装置として機能
している
関係性のデザイン
ある音が騒音であるか否かは,周囲の環境との関係性,その音を聴く
人々や社会との関係で決定される.
音環境デザイン
音に対して特に新たなものを付加しないゼロのデザイン,
不要な音を削除するマイナスのデザイン
ex.木の葉のざわめきを保全するために木を保全する
→「デザイン活動」そのものの意味の拡大
きっかけをあたえること
音の風景を生きる
コンサートホール内の音にのみ,美的な感性を働かせ,
その外側の音には充分な注意を払わなかったことが,
現代社会における音環境の荒廃を招いた,という主張.
建築内部と外部の関係性にも当てはまる.
特別新しいものが生まれてくるわけではないかもしれないが,
分断してきた過程で取り落としてきたものが何であったのかを
知ること,そしてそれらを再び新しい形で取り戻していくことが
できるだろう.
sonic city
http://www.viktoria.se/fal/projects/soniccity/
日曜日, 12月 18, 2005
microsound
curtis roadsの著作で、電子音楽の美学や技術を取り扱っています。
専門用語が多く、非常に読みにくいのですが、レジュメを読み返す
と意外とインスパイアされます。僕の場合、正しい理解よりは、
ネタ探しに役立っているようです。CD付き。
Kim Casconeなどが行っているメーリングリスト。
勉強会などもしてるみたいです。いいなぁ。
.microsound
IAMASでは二人でこっそりやってます。
作成したレジュメを適当にアップします。
resume1
専門用語が多く、非常に読みにくいのですが、レジュメを読み返す
と意外とインスパイアされます。僕の場合、正しい理解よりは、
ネタ探しに役立っているようです。CD付き。
Kim Casconeなどが行っているメーリングリスト。
勉強会などもしてるみたいです。いいなぁ。
.microsound
IAMASでは二人でこっそりやってます。
作成したレジュメを適当にアップします。
resume1
microsound resume1
chapter 1 p1-p20
要約
音楽表現の進歩は器楽の発展とともにあった.
この章ではマイクロタイムスケールとその他の時間長の
相互作用を評価していく.
音楽の時間長
音楽理論は作曲における現代の階層構造に気付いていた.
異なる時間長の構造間の相互作用をいかに構成するかが
中心的な問題.最上層から最下層の個々のノートへ.
しかしこの階層は完璧ではない.
素粒子などのマイクロソニックヒエラルキーは長く不可視だった.
無限大から無限小まで.
9つの分類(長いものから)
1.Infinite 古典的なフーリエ解析のサイン波のような理想的な
数学的時間長
2.Supra 個々の音楽作品以上で,月,年,10年,世紀まで拡張
3.Macro 音楽の構造や形式全て.分,時間.極端な場合,日.
4.Meso 形式の区分.分や秒で異なるサイズのフレーズ構造の
階層にグループ分けされたサウンドオブジェクト.
5.Sound object 音楽の構造の基本ユニット.伝統的なノートと
複雑で変化する一秒から数秒の音を含む.
6.Micro 音の粒子.人間が認識できない時間長.1000分の1秒以下.
7.Sample 原子レベルの音.100万分の1秒(microseconds).
8.Subsample 変動する時間長.短すぎて正しく録音,認識できない.
1億分の1秒(nanoseconds)かそれ以下.
9.Infinitesimal 無限に短い三角関数のような理想的な数学的
時間長.
時間長間の境界
音が一つの時間からもう一つの時間へと移るにつれ,認識の境界
を横切る.人間の認知のプロセスはそれぞれの時間長によって
異なるので,質が変わる.
同じ音の時間長を変えると,波形は同じだが,聴感上は同じ系統
であると分類することは難しいだろう.
時間長の聴き分けは訓練と文化状況によって可能になる.
CDのようなデジタルオーディオシステムは,固定されたサンプリング
周波数で操作されている.これでサンプルタイムスケールとサブ
サンプルタイムスケールの境界を判別しやすくなった.
→ナイキスト周波数もしくはサンプリング周波数の2分の1.
ある時間長の境界線はコンテキストに依存する.
時間長は連結している.ひとつのレベルを操作すると他の
レベルにも影響する.
しかし異なる時間長の相互作用は単純ではない.
線的な変化は隣り合った時間長の認識を保証しない.
強度と周波数の範囲
"sound"とは空気による聴覚の現象だけでなく,”類似した
物理的な基本原則に支配された全てのもの(Pierce 1994)”
まで言及する.
音は一般的には媒質が圧迫された波によって送られる物理的
な放射状の力として定義されうる.
音響学の章では空気と人間の知覚から独立している.
視覚とは区別され,物理的ーというよりは電磁気のー波の
動きを含む.
オーディオの周波数であり,人間の耳が聴き取れる範囲は
伝統的に20ヘルツから20キロヘルツといわれる.
これには個人差がある.
連続した音としては低すぎて聴こえない振動は,耳だけで
なく身体で認識される.
超音波は人間が聴こえない範囲の高い周波数を含む.
その閾値は個人差,年齢,テスト状態,技術やアプリ
ケーションの違いによって様々.
ソフト過ぎる音,芋虫が葉の上を行進する音などは
subsonicの範囲.大きすぎる音は人体に有害である.
120dB周辺で直接的な痛み,失聴.130dB以上だと痛みを
感じる程圧力のかかった波.破壊的音響現象.爆発.
音響衝撃波.
perisonic = dangerous
Figure1.2は音の強度と周波数の範囲を描写している.
αゾーンは周波数と強度が交差する範囲.広大な音響現象
の中のほんのわずか.
Infinite Time Scale
複雑なフーリエ解析は信号を永遠の相の下とみなす
(Gabor 1952)
Supra Time Scale
最も長い曲が終わって拍手が鳴り止んでから週,月,年,
10年,世紀,それ以上.
コンサートやフェスティバルはこの範疇.
作曲家が実験に使う時間,ドキュメンテーションを理解する
こと,などと即興演奏を比べてみよ!
音楽の寿命は短い.
人間存在の最後の痕跡は宇宙に放たれたラジオ波で,ノイズ
となって消えるまで広大な距離を旅するだろう.
Macro Time Scale
形式の概念,構造を含む.およそ数分.
上限は例としてオペラや歌舞伎.
平均16分40秒=1000秒
1分40秒=100秒で終わる曲は珍しい
○Macro Time Scaleの知覚
音楽の形式が演奏の前に記述されない限り(プログラム
ノートなど),聴衆はMacro Time Scaleを想起によって知覚する.
人間の時間の流れに関する記憶は感情に依存する.
また,音素材のobjetive nature?にも依存する.
反復と規則正しいパルスは効果的に流れを変えられる.
○Macro形式
音楽の構造を数学的に捉えると樹形図になる.
一番上がルートで,作品全体の表象.
二番目のマクロ構造=形式のレイヤーを操作することが
作品のメインとなる.
コンパイラは曖昧さのない形式的な文法を参照するが,
音楽の文法は曖昧である.作曲は要素のオーバーラップを含み,
分類が難しい.階層はしばしば破壊される.
○Macro形式のデザイン
トップダウン...全体的な計画,テンプレートから作る.
Debussyがテンプレートを破壊.
ボトムアップ...低い階層での構造の相互作用から全体が決まっていく.
"Form is a result-the result of a process"-Edgar Varese
フーガは形式か過程か?
究極的には,形式と過程は1つの概念の2つの側面である.
Meso Time Scale
旋律,和声,対位法などはこの階層.
○音の塊,質感,クラウド
クラウドの進歩
振幅,テンポの内部,濃度,調和,スペクトル
クラウドの分類
Cumulus 積雲 カリフラワーのような形で,綿のような雲
Stratocumulus 層積雲 風の動きでぼやけている
Stratus 層雲 厚い断片の層.しばしば半透明
Nimbostratus 乱層雲 広がった灰色、白色のシート.
くすんでいる.
Cirrus 巻雲 繊維のように発展して孤立したシーツ.
音楽的アナロジー
MetaSynthなどで視覚→聴覚
Sound Object Time Scale
noteは100msから数秒.楽器やヴォーカリストが歌う.
ミュージックコンクレート開拓者 Pierre Schaffer
純粋なobejct sonore-聴者が起源を識別できない音.
時間の限界に明記された音は全てsound object.
"ministructual"-Xenakis
音色の感覚
音色の感覚は,Sound Object Time Scale上で発生.
連続音の境界は,低周波の場合8Hzから30Hz.
通常オーケストラは一番低いのがEで41.25Hz
(ヘルムホルツ調べ)
24Hzから28Hzの間は連続の感覚が保たれるが,ピッチ感
(音高)は40Hzまで安定しない.ピッチ(音高)と
トーン(音色)は別.連続した音は全て音色として認識される.
ノイズも含む.
連続的な音色の感覚と拍子の感覚は曖昧な範囲に位置している.
超低周波は連続的な音を形成するには遅すぎ,リズムの定義には
早過ぎる.
連続的な音色はSound Objectにとって可能な質であるが必要な値
ではない.
規則的なパルスや拍子は8Hzから0.12Hzとそれ以下.
偶然ではなく,リズミックに感じられる範囲,突出した表現力の
あるヴィブラートやトレモロ,空間のパン効果が起こる範囲である.
同種のNotes 対 異種のSound Objects
SOTSは伝統的な音色と同じ時間長.では,何がSound Objectと
ノートを分けるのか?
→ノートは同種のものの集まりでできている.では,同種とは?
・pitch(音高), 一般的に12平均律のピッチクラス
・timbre(音色), 一般的に12種の異なる楽器。
それぞれ2,3種類のアタックの型が違う。
・dynamic marking, 1から10の異なる相対的なレベル
・duration, 〜100ms(60.M.M.のテンポから32分より少し小さい)
から〜8秒(2つの全音符タイ)
素材を同種の音に制限するのは音楽言語に置いて抽象性と効力を
持たせることができる.移調,編曲,変形,代数学,調性,
対位法,無調,セリエル操作の基礎.
ここ何十年かはMIDIなどで標準化されたノートのシーケンスが
拡張されてきた.やがて西洋的な音楽観の克服から他の音楽文化
と融合.音楽から音響.
Sound Objectは素材に共通するものがない(リンゴとオレンジ)
一般化すると,
1.単一の音として機能する.
2.time-varyingプロパティのためのtime-invarientプロパティを
捨てる.
同じ音はシーケンスの中に置かれ組織されるが,すぐに飽きる.
孤立したインパルスはまばらに散らかったニュートラルサウンド
キャンバスには最も効果的
Sound Objectはさらに細分化できる.microtime scale上でシンセ
ツールを用いて構成,脱構成,再合成可能.
Sound Object Morphology
Sound ObjectについてはシェフェールのBook V(1977)に詳しい.
形態学を借用したSound Objectの形式と進化.
harmonic(spectrum)
dynamic(amplitude)
melodic(pitch)
音響形態学はエレクトロアコースティックミュージックにおいて
未だ中心的な理論である(1993)
突然変異の偏在は全ての音響イベントが変化の可能性を秘めて
いることを意味する.
要約
音楽表現の進歩は器楽の発展とともにあった.
この章ではマイクロタイムスケールとその他の時間長の
相互作用を評価していく.
音楽の時間長
音楽理論は作曲における現代の階層構造に気付いていた.
異なる時間長の構造間の相互作用をいかに構成するかが
中心的な問題.最上層から最下層の個々のノートへ.
しかしこの階層は完璧ではない.
素粒子などのマイクロソニックヒエラルキーは長く不可視だった.
無限大から無限小まで.
9つの分類(長いものから)
1.Infinite 古典的なフーリエ解析のサイン波のような理想的な
数学的時間長
2.Supra 個々の音楽作品以上で,月,年,10年,世紀まで拡張
3.Macro 音楽の構造や形式全て.分,時間.極端な場合,日.
4.Meso 形式の区分.分や秒で異なるサイズのフレーズ構造の
階層にグループ分けされたサウンドオブジェクト.
5.Sound object 音楽の構造の基本ユニット.伝統的なノートと
複雑で変化する一秒から数秒の音を含む.
6.Micro 音の粒子.人間が認識できない時間長.1000分の1秒以下.
7.Sample 原子レベルの音.100万分の1秒(microseconds).
8.Subsample 変動する時間長.短すぎて正しく録音,認識できない.
1億分の1秒(nanoseconds)かそれ以下.
9.Infinitesimal 無限に短い三角関数のような理想的な数学的
時間長.
時間長間の境界
音が一つの時間からもう一つの時間へと移るにつれ,認識の境界
を横切る.人間の認知のプロセスはそれぞれの時間長によって
異なるので,質が変わる.
同じ音の時間長を変えると,波形は同じだが,聴感上は同じ系統
であると分類することは難しいだろう.
時間長の聴き分けは訓練と文化状況によって可能になる.
CDのようなデジタルオーディオシステムは,固定されたサンプリング
周波数で操作されている.これでサンプルタイムスケールとサブ
サンプルタイムスケールの境界を判別しやすくなった.
→ナイキスト周波数もしくはサンプリング周波数の2分の1.
ある時間長の境界線はコンテキストに依存する.
時間長は連結している.ひとつのレベルを操作すると他の
レベルにも影響する.
しかし異なる時間長の相互作用は単純ではない.
線的な変化は隣り合った時間長の認識を保証しない.
強度と周波数の範囲
"sound"とは空気による聴覚の現象だけでなく,”類似した
物理的な基本原則に支配された全てのもの(Pierce 1994)”
まで言及する.
音は一般的には媒質が圧迫された波によって送られる物理的
な放射状の力として定義されうる.
音響学の章では空気と人間の知覚から独立している.
視覚とは区別され,物理的ーというよりは電磁気のー波の
動きを含む.
オーディオの周波数であり,人間の耳が聴き取れる範囲は
伝統的に20ヘルツから20キロヘルツといわれる.
これには個人差がある.
連続した音としては低すぎて聴こえない振動は,耳だけで
なく身体で認識される.
超音波は人間が聴こえない範囲の高い周波数を含む.
その閾値は個人差,年齢,テスト状態,技術やアプリ
ケーションの違いによって様々.
ソフト過ぎる音,芋虫が葉の上を行進する音などは
subsonicの範囲.大きすぎる音は人体に有害である.
120dB周辺で直接的な痛み,失聴.130dB以上だと痛みを
感じる程圧力のかかった波.破壊的音響現象.爆発.
音響衝撃波.
perisonic = dangerous
Figure1.2は音の強度と周波数の範囲を描写している.
αゾーンは周波数と強度が交差する範囲.広大な音響現象
の中のほんのわずか.
Infinite Time Scale
複雑なフーリエ解析は信号を永遠の相の下とみなす
(Gabor 1952)
Supra Time Scale
最も長い曲が終わって拍手が鳴り止んでから週,月,年,
10年,世紀,それ以上.
コンサートやフェスティバルはこの範疇.
作曲家が実験に使う時間,ドキュメンテーションを理解する
こと,などと即興演奏を比べてみよ!
音楽の寿命は短い.
人間存在の最後の痕跡は宇宙に放たれたラジオ波で,ノイズ
となって消えるまで広大な距離を旅するだろう.
Macro Time Scale
形式の概念,構造を含む.およそ数分.
上限は例としてオペラや歌舞伎.
平均16分40秒=1000秒
1分40秒=100秒で終わる曲は珍しい
○Macro Time Scaleの知覚
音楽の形式が演奏の前に記述されない限り(プログラム
ノートなど),聴衆はMacro Time Scaleを想起によって知覚する.
人間の時間の流れに関する記憶は感情に依存する.
また,音素材のobjetive nature?にも依存する.
反復と規則正しいパルスは効果的に流れを変えられる.
○Macro形式
音楽の構造を数学的に捉えると樹形図になる.
一番上がルートで,作品全体の表象.
二番目のマクロ構造=形式のレイヤーを操作することが
作品のメインとなる.
コンパイラは曖昧さのない形式的な文法を参照するが,
音楽の文法は曖昧である.作曲は要素のオーバーラップを含み,
分類が難しい.階層はしばしば破壊される.
○Macro形式のデザイン
トップダウン...全体的な計画,テンプレートから作る.
Debussyがテンプレートを破壊.
ボトムアップ...低い階層での構造の相互作用から全体が決まっていく.
"Form is a result-the result of a process"-Edgar Varese
フーガは形式か過程か?
究極的には,形式と過程は1つの概念の2つの側面である.
Meso Time Scale
旋律,和声,対位法などはこの階層.
○音の塊,質感,クラウド
クラウドの進歩
振幅,テンポの内部,濃度,調和,スペクトル
クラウドの分類
Cumulus 積雲 カリフラワーのような形で,綿のような雲
Stratocumulus 層積雲 風の動きでぼやけている
Stratus 層雲 厚い断片の層.しばしば半透明
Nimbostratus 乱層雲 広がった灰色、白色のシート.
くすんでいる.
Cirrus 巻雲 繊維のように発展して孤立したシーツ.
音楽的アナロジー
MetaSynthなどで視覚→聴覚
Sound Object Time Scale
noteは100msから数秒.楽器やヴォーカリストが歌う.
ミュージックコンクレート開拓者 Pierre Schaffer
純粋なobejct sonore-聴者が起源を識別できない音.
時間の限界に明記された音は全てsound object.
"ministructual"-Xenakis
音色の感覚
音色の感覚は,Sound Object Time Scale上で発生.
連続音の境界は,低周波の場合8Hzから30Hz.
通常オーケストラは一番低いのがEで41.25Hz
(ヘルムホルツ調べ)
24Hzから28Hzの間は連続の感覚が保たれるが,ピッチ感
(音高)は40Hzまで安定しない.ピッチ(音高)と
トーン(音色)は別.連続した音は全て音色として認識される.
ノイズも含む.
連続的な音色の感覚と拍子の感覚は曖昧な範囲に位置している.
超低周波は連続的な音を形成するには遅すぎ,リズムの定義には
早過ぎる.
連続的な音色はSound Objectにとって可能な質であるが必要な値
ではない.
規則的なパルスや拍子は8Hzから0.12Hzとそれ以下.
偶然ではなく,リズミックに感じられる範囲,突出した表現力の
あるヴィブラートやトレモロ,空間のパン効果が起こる範囲である.
同種のNotes 対 異種のSound Objects
SOTSは伝統的な音色と同じ時間長.では,何がSound Objectと
ノートを分けるのか?
→ノートは同種のものの集まりでできている.では,同種とは?
・pitch(音高), 一般的に12平均律のピッチクラス
・timbre(音色), 一般的に12種の異なる楽器。
それぞれ2,3種類のアタックの型が違う。
・dynamic marking, 1から10の異なる相対的なレベル
・duration, 〜100ms(60.M.M.のテンポから32分より少し小さい)
から〜8秒(2つの全音符タイ)
素材を同種の音に制限するのは音楽言語に置いて抽象性と効力を
持たせることができる.移調,編曲,変形,代数学,調性,
対位法,無調,セリエル操作の基礎.
ここ何十年かはMIDIなどで標準化されたノートのシーケンスが
拡張されてきた.やがて西洋的な音楽観の克服から他の音楽文化
と融合.音楽から音響.
Sound Objectは素材に共通するものがない(リンゴとオレンジ)
一般化すると,
1.単一の音として機能する.
2.time-varyingプロパティのためのtime-invarientプロパティを
捨てる.
同じ音はシーケンスの中に置かれ組織されるが,すぐに飽きる.
孤立したインパルスはまばらに散らかったニュートラルサウンド
キャンバスには最も効果的
Sound Objectはさらに細分化できる.microtime scale上でシンセ
ツールを用いて構成,脱構成,再合成可能.
Sound Object Morphology
Sound ObjectについてはシェフェールのBook V(1977)に詳しい.
形態学を借用したSound Objectの形式と進化.
harmonic(spectrum)
dynamic(amplitude)
melodic(pitch)
音響形態学はエレクトロアコースティックミュージックにおいて
未だ中心的な理論である(1993)
突然変異の偏在は全ての音響イベントが変化の可能性を秘めて
いることを意味する.
火曜日, 12月 13, 2005
typography
僕がデザインで興味を持っている分野はtypographyです。
ここのところは自分でもうまく説明がつきませんが、
音楽においてメロディや音色に興味があるように、
デザインではtypographyに惹かれています。
デザインはやはりバランスだと思うので、デザインの
方法論やデザイン的視点をもっていれば大抵のことは
それなりにできるように思います。
僕が好きなミュージシャンはグラフィックデザインも
得意な人が多いです。そして自分もそうなりたいです。
学術的な研究をしたり実際に文字を作ったり組んだり、
ということはしていませんが、何となく敏感に情報は
受けとっているつもりです。
タイポグラフィの世界
thinking with type
MEEK
ここのところは自分でもうまく説明がつきませんが、
音楽においてメロディや音色に興味があるように、
デザインではtypographyに惹かれています。
デザインはやはりバランスだと思うので、デザインの
方法論やデザイン的視点をもっていれば大抵のことは
それなりにできるように思います。
僕が好きなミュージシャンはグラフィックデザインも
得意な人が多いです。そして自分もそうなりたいです。
学術的な研究をしたり実際に文字を作ったり組んだり、
ということはしていませんが、何となく敏感に情報は
受けとっているつもりです。
タイポグラフィの世界
thinking with type
MEEK
月曜日, 12月 12, 2005
playing chuck
exampleなどを普通に実行していると、プロンプトが返って
こなくなるものがあって、一体どうやって使えば良いのか
わかりませんでしたが、マニュアルを読むと、Terminal
ウィンドウを二つ用意して、片方に
chuck --loop
とした後、もう一方のウィンドウで
chuck + sine.ck
などとしてあげれば、.ckファイルの中身が無限ループであっても
無事次の操作ができることがわかりました。
音を止める時は
chuck - 1
です。
+とファイル名で沢山のファイルを次々実行していけるので、強力ですね。
-とID(?)を指定して各ファイルを止めます。
ちなみに、
chuck --loop &
とすれば一つのウィンドウでもできます。お好みで。
こなくなるものがあって、一体どうやって使えば良いのか
わかりませんでしたが、マニュアルを読むと、Terminal
ウィンドウを二つ用意して、片方に
chuck --loop
とした後、もう一方のウィンドウで
chuck + sine.ck
などとしてあげれば、.ckファイルの中身が無限ループであっても
無事次の操作ができることがわかりました。
音を止める時は
chuck - 1
です。
+とファイル名で沢山のファイルを次々実行していけるので、強力ですね。
-とID(?)を指定して各ファイルを止めます。
ちなみに、
chuck --loop &
とすれば一つのウィンドウでもできます。お好みで。
木曜日, 12月 08, 2005
spidering
面白そうで役に立ちそうな本を図書館で見つけました。
昔にある先生がweb上の音楽ファイルをとってきてRemix
するってのやってたけど、僕もやってみたいな。
この技術、下手に使うと怒られるみたいです。
いい年して怒られたくないです。
spidering hacks
O'REILLYの本はやる気が出ます。
昔にある先生がweb上の音楽ファイルをとってきてRemix
するってのやってたけど、僕もやってみたいな。
この技術、下手に使うと怒られるみたいです。
いい年して怒られたくないです。
spidering hacks
O'REILLYの本はやる気が出ます。
about art
実は何でもそうだったりするのですが、良い/悪いと好き/嫌いは違う
ということです。ここを明確にした上で話をしないと、不毛な悪口の
言い合いになってしまいます。現代美術の文脈(どこにあるかは不明
ですが)上この作品は重要であるか否かについては充分に議論される
べきだし、喧嘩もしていいと思います。ですが好き嫌いについては
何も言うべきことはありません。人それぞれですから。
で、好き嫌いでいうと、僕の場合はかなり作家の人間性に依存するので、
どんなに作品が「良い」ものであっても、「嫌い」であるということが
多々あって、あまりにこのケースが増え出すと、「業界(これも何かは
よくわかりませんが)」に嫌気がさしてしまう訳です。
アートとの接し方、楽しみ方は自由なのですが、他人と共有しようと
する際に、確実にこの問題に直面します。このようなアート観自体も
勿論議論の対象たりうるので難しいですね。
ということです。ここを明確にした上で話をしないと、不毛な悪口の
言い合いになってしまいます。現代美術の文脈(どこにあるかは不明
ですが)上この作品は重要であるか否かについては充分に議論される
べきだし、喧嘩もしていいと思います。ですが好き嫌いについては
何も言うべきことはありません。人それぞれですから。
で、好き嫌いでいうと、僕の場合はかなり作家の人間性に依存するので、
どんなに作品が「良い」ものであっても、「嫌い」であるということが
多々あって、あまりにこのケースが増え出すと、「業界(これも何かは
よくわかりませんが)」に嫌気がさしてしまう訳です。
アートとの接し方、楽しみ方は自由なのですが、他人と共有しようと
する際に、確実にこの問題に直面します。このようなアート観自体も
勿論議論の対象たりうるので難しいですね。
火曜日, 12月 06, 2005
generative art
現在Design By Numbersを読みながらProcessingを勉強中。
アルゴリズムを利用した作品制作は、映像、音響など
様々な出力に適用していくことができる点が面白いです。
加えて人間の感情とは無関係に生成される「美しいもの」
であるということが僕にとって重要です。
大学院ではこの辺りを研究する予定。
アルゴリズムとそれにアクセスするインターフェースのあり方。
つまりがphysical computing。
physical computingは特別なことではないけど、うまく言い表して
いると思います。
GENERATIVE.NET
Generator.x
Design By Numbers
Processing
Composing Interactive Music
Pure Electronic Group[PEG]
Designing Algorithm Group
アルゴリズムを利用した作品制作は、映像、音響など
様々な出力に適用していくことができる点が面白いです。
加えて人間の感情とは無関係に生成される「美しいもの」
であるということが僕にとって重要です。
大学院ではこの辺りを研究する予定。
アルゴリズムとそれにアクセスするインターフェースのあり方。
つまりがphysical computing。
physical computingは特別なことではないけど、うまく言い表して
いると思います。
GENERATIVE.NET
Generator.x
Design By Numbers
Processing
Composing Interactive Music
Pure Electronic Group[PEG]
Designing Algorithm Group
日曜日, 12月 04, 2005
The Science Of Musical Sound
John R. Pierceの著作である「音楽の科学」 という本を
学校の図書館で借りました。
現在は絶版になっているようですが、良書だと思います。
邦訳は間違っている箇所もあるようですが...。
音という現象について、物理空間においてどう作用するか、
また人間にはどのように知覚されるかを検証し、
コンピュータを利用した音楽の可能性を示しています。
空間処理や錯覚の利用などによる、単なる電子音だけではない
「コンピュータ音楽」について思いをはせます。
学校の図書館で借りました。
現在は絶版になっているようですが、良書だと思います。
邦訳は間違っている箇所もあるようですが...。
音という現象について、物理空間においてどう作用するか、
また人間にはどのように知覚されるかを検証し、
コンピュータを利用した音楽の可能性を示しています。
空間処理や錯覚の利用などによる、単なる電子音だけではない
「コンピュータ音楽」について思いをはせます。
土曜日, 12月 03, 2005
sound
音響合成
Max/MSP http://www.cycling74.com/index.html
グラフィカルにプログラミングでき、jitterで映像も扱えます。
laptap
Pure Data http://www-crca.ucsd.edu/~msp/software.html
グラフィカルにプログラミングでき、GEMなどで映像も扱えます。
Maxの開発にも携わったMiller Packetteが中心となって開発しています。
彼のTheory and Techniques of Electronic Musicも参考になるでしょう。
SuperCollider3 http://www.audiosynth.com/
プログラミングはテキストで行います。
音がいいと評判です。フリー。
SynthDef
Pdef
Bus
Node
Group
switch
if
chuck http://chuck.cs.princeton.edu/
リアルタイムにコーディングして音を鳴らす
on the flyプログラミングのために作られています。
これもフリー。
chuck
playing chuck
miniAudicle
音響デザイン
読書
microsound
soundscape
音楽の科学
音楽の基礎
音楽の根源にあるもの
Max/MSP http://www.cycling74.com/index.html
グラフィカルにプログラミングでき、jitterで映像も扱えます。
laptap
Pure Data http://www-crca.ucsd.edu/~msp/software.html
グラフィカルにプログラミングでき、GEMなどで映像も扱えます。
Maxの開発にも携わったMiller Packetteが中心となって開発しています。
彼のTheory and Techniques of Electronic Musicも参考になるでしょう。
SuperCollider3 http://www.audiosynth.com/
プログラミングはテキストで行います。
音がいいと評判です。フリー。
SynthDef
Pdef
Bus
Node
Group
switch
if
chuck http://chuck.cs.princeton.edu/
リアルタイムにコーディングして音を鳴らす
on the flyプログラミングのために作られています。
これもフリー。
chuck
playing chuck
miniAudicle
音響デザイン
読書
microsound
soundscape
音楽の科学
音楽の基礎
音楽の根源にあるもの
金曜日, 12月 02, 2005
media art
基本的にはコンピュータを使用した芸術表現だと理解
しているけど、必ずしもそれだけではないのでややこしい。
一般的にはインタラクティブなもの、観客が参加して初めて
完成する作品、何らかの情報を取得し、別のものに変換して
表現したものなど。
新しい技術を使って新しいメディアを作る、想定されている
使い方とは違った使い方でものを作る。けどそれだけだと
技術のデモンストレーションに終わってしまう。そこにアート
である意味、を付け加えるのがどうやら問題となってきます。
藤幡正樹によれば作品に作者の身体感覚がシステムとして
置き換わっているかどうか、というところに判断の基準を設けて
いるようです(ART iT第6号のインタビューより)。
個人的には結構いい意見だと思っていて、実際作品を作る時に、
数値やアルゴリズムを自分がしっくりくるところへと落とし
込んでいく作業などはその通りだと思います。世界の見方、
そしてその距離の取り方を、システムに代行させて表象する
もの、というのがとりあえず現時点で考えられる答えのような
ものです。
しているけど、必ずしもそれだけではないのでややこしい。
一般的にはインタラクティブなもの、観客が参加して初めて
完成する作品、何らかの情報を取得し、別のものに変換して
表現したものなど。
新しい技術を使って新しいメディアを作る、想定されている
使い方とは違った使い方でものを作る。けどそれだけだと
技術のデモンストレーションに終わってしまう。そこにアート
である意味、を付け加えるのがどうやら問題となってきます。
藤幡正樹によれば作品に作者の身体感覚がシステムとして
置き換わっているかどうか、というところに判断の基準を設けて
いるようです(ART iT第6号のインタビューより)。
個人的には結構いい意見だと思っていて、実際作品を作る時に、
数値やアルゴリズムを自分がしっくりくるところへと落とし
込んでいく作業などはその通りだと思います。世界の見方、
そしてその距離の取り方を、システムに代行させて表象する
もの、というのがとりあえず現時点で考えられる答えのような
ものです。